風(岡谷市)の最近のブログ記事

 岡谷市で発行されている同人誌「風 詩と散文」平成21年11月発行を読んだ。「詩と散文」というサブタイトルgは付いているだけあって、すべて素直な文章で、長編は無く、短い文章が多かったので読みやすかった。
 宮坂幸雄 小説『憧憬(しょうけい)』
 それが人生の宝物になったという、高校時代の弁論部の思い出がいきいきと書かれていた。
 山岡清武『退院まで』
 病気知らずに生きてきた作者の、初めての入院体験。初めての体験には発見がある。病院の様子、妻とのやり取りが目に浮かぶようである。
 宮澤 薫『弟』
 2年前、「大動脈乖離」という病気で夫を亡くした。弟も夫と同じ病気に襲われ、6時間の手術で、一命を取り留める。取り巻く家族のエピソードを織り込みながら、俳句と散文で、人生の一断面を書いている。
 掛川千恵子 小説『昔日の別れ』
 小学校卒業後、半世紀になつ時点で、同級生達のその後、近況などを綴っている。同級生達の身の上に起こった様々な事件、これだけ多くの同級生との係わりがあるのは、私にとっては、羨ましい。
 阿部良行『節っちゃ』
 母親は、作者が生まれて19ヶ月の時亡くなっ。父親は病気価値だった。姉、説子に出会いのばを設定してもらい作者は結婚する。義兄に就職の世話をしたもらう。しかし、その義兄も58歳で無くなる。その上、説子もアルコールとは縁の無かったが、肝臓の病気で他界する。姉、節子は作者を背負い続けての一生だった、が結び。このような人生もあるのだ。
 渕井恵子 小説『幸せの行方』
 金婚の年を迎えた直子は、後期高齢者という名前の枠に入れられる。俊夫となお子は金婚の記念の旅行に踏み切る。俊夫は出好きな性格で、声がかかるといそいそと出かけていったが、79歳になった今も、妻に呼びかけて旅行することは殆んど無かった。なお子も夫退職後の10年余を母の介護に明け暮れた。
 旅行先は、愛知県の蒲郡市の海辺に或る公共の宿だった。寂れた宿と、粗末な料理、温泉ではなく沸かし湯だった、情景が目に浮かぶようである。身につまされる人生の断面を見る。
                                   
                  転載・原文は金児至誠堂

カテゴリー:風(岡谷市)

2013年5月

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